クサシギ(草鷸) Green Sandpiper 020

トピックス;クサシギ『色と羽音が名をなす。』『本邦滞在時は独り身です?』『水陸両用の趾(あしゆび)を持っています??』『A Kind of Japanese Birds』
  昨年の秋終、美濃國から南約40kmの伊勢国長島藩と尾張藩との境界付近、十数年前は國境確定争い?が有った木曽岬干拓や鍋田干拓へ行きました。そこで丁度、「草鷸;クサシギ」が餌を啄んでいました。
  シギの仲間は世界で86種と云われています。本邦の現代鳥類図鑑では写真付きの50種ほど記載されています。実際のところこのような「シギ」を凡て観ることは出来ませんし數も限られると思います。

画像 いつも名前を調べている、昭和7年の冨山房発刊の辞典(大言海)での「シギ」の説明内容は『〔繁ノ轉、羽音ノ繁き意ト云フ、字ハ倭名抄ニ、一云、田鳥トアル、合字ナリ〕 鳥ノ名、曉、マタハ、夕ニ群り手、イミジキ羽音シテ、舞ヒアガリ、舞ヒオリルス、夏、秋、田澤ニ集リ、冬ニ至リテ、去ル、形、くひなニ似テ、小サク、觜、長ク……形、色、種類、多シ。(田ニ居ルヲ田鴫ト云ヒテ、山鴫ニ分ツ)』記述し、
  一方、専門的な図鑑の改訂増補「日本動物図鑑」では、「シギ」科は25種、この内「クサシギ」の説明では『小形ノしぎニシテ本種ハ冬鳥ニテ地方ニヨリテハカナリ渡来ス、羽色ハ體上面ハ地色黒褐色ニテ脊ハ稍金緑光澤ヲ帯ビ 頭上及ビ後頸ニ横班、脊ニテハ細カキ點状ノ白斑アリ、脊以下ノ部分ハ白色ナリ、尾羽ハ外側ノモノトハ白色ナルモ、其他ハ黒褐色ニシテ先端ト3個ノ横帯トハ白シ、下面ハ凡テ白色ニテ、頸側及ビ脇ニハ黒褐色ノ斑紋ア<リ、嘴ハ黒ク、脚ハ蒼緑色ヲ呈ス、冬羽ニテハ體ノ上面ノ白點ヲ缺キ、頭ハ灰褐色ヲ呈シ、眉斑白シ、翼長135mm、嘴峰35mm内外、よーろっぱ及ビあじあノ大部分ニ分布シ、冬ニハあふりか・南中國・びるま・印度・まれー等ニ越冬ス、我国ニハ全国ニ亘リ冬季渡来ス』と詳細に記述しています。

今現在、国内で見ることができる種類は昭和初期から現代までの棲息環境の激変・少が影響し、この図鑑で示している25種には遠く及ばないのではないでしょうか??
画像  さあーて!次の写真は「下面は凡て白色 (Bright White Below)で、嘴は黒く、また脚は緑色系及び脊部の緑がかった暗灰渇色です??」
ところで、本邦へ渡ってくる陸系鳥は小さな群を作って移動する傾向が見られとも云いますが、シギ類は特に越冬時及び滞在時には一羽で(本邦では餌をとる箇所がとにかく少ないのでは??)過ごすといわれていますし、この因はここ約半世紀の間で日本列島の海岸線の埋立や圃場の整備により水辺・沼地を超減・変化させてしまったのが一つかもしれませんね??





画像 次の写真は、海岸堤防下にある潮遊(しおあそび:田圃・畑を海からの潮害を防ぐ目的のwet ditches)水路の川底で冬季に必死になって餌を求め、今にも眼球が水に没するまで探している状況です。嘴峰の長さ35mmからすると餌を求めていた時の水深は50mm程と思われます。この鳥が餌を捕ることの出来る水辺の最大水深は5~6cm 程度と考えられます。
  ちなみに、イギリスで発刊している鳥図鑑「RSPB Pocket Birds」のハンドブックP119では「クサシギ」をWedding Bird (ぬかるみ・水中を歩く鳥;渉禽類)に属し「Green Sandpiper : 緑色の鴫」と表記しており、その脚部を「Greenish legs ; 草色(緑)の脚」、眼先を「Pale line ; 蒼白の線」、下面を「Bright White Below ; 輝きのある白色の腹」及び尾を「Thick Bars ; 太い横縞」とそれぞれの特徴を記しています。なお、名付けとしては「和名の草鴫」も英名「Green Sandpiper」も色具合を基に付いていますね!
画像 また、「RSPB Birds of Britain and Europe」 Rob Hume著P157〇のOccurrence (出現場所)を調べますと:『Breeds in N and NE Europe. Local in winter、 widespread migrant. Mostly on small pools, streams, wet ditches, salt-marsh creeks, muddy edges of reservoirs, and in more overgrown areas than other sandpipers.: 北と北東ヨーロッパで蕃殖する、冬季は局地的、渡り鳥しては広範囲である。ほとんど小規模の水たまり、小川、湿気(ぬれた)がある水路、塩水のある湿地の入江、貯水池の泥の渕、そして、他のシギ類がいる箇所より多く草が生い茂った場所の中』と記述しています。

画像 この「クサシギ」の趾は草色の缺蹼足(けつぼくそく:三趾の基部に蹼膜が連続している)です。水陸両用の趾と云っても良いかも知れませんね??この状況の判る画像を参考に添付しておきます。 
 突然ですが、ここで學名を調べてみますと、「Tringa Ocropus トリンガ オコロパス(Eversmann)」、第一學名はギリシャ語で“鳥の一種”、第二學名は“脚が黄色っぽい”とそれぞれ意味しています

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