メダイチドリ(眼大千鳥) Stegmann’s Mongolian Plove 055

トピックス;メダイチドリ『仕草と鳴き声が名を表しています。』『眼がそんなに大きく観えますかね??』『チドリ類は後趾が有りません。』

和名「メダイチドリ」:漢字で「眼大千鳥」と書きます。この鳥は黒色の過眼線が他のチドリに比べ一層顕著とされており、遠くから観ると眼が大きいチドリに観えるかも知れません? 今春季の東京湾谷津干潟(習志野)で出会いました。この干潟は唯一、千葉港区域の中で干潟として残った場所と思われます?ここは内陸にあり細い長い東西にある二本の人工水路で東京湾に繋がっており、干満時刻は東京湾推算時と比べ一時間ほどの遅れで潮の満ち引きが始まります。

画像 さて、今から67年前の鳥図鑑、北隆舘(昭和22年)発刊、改訂増補「日本動物図鑑」P198では脊椎動物の鳥網約580種で鷸(じぎ)目の「チドリ科」に属し12種ありますが、名前に「チドリ」の付いた「メダイチドリ・シロチドリ・コチドリ及びイカルチドリ」の四種類で、現代汎用図鑑では千鳥目「チドリ科」は8種が記載されています。
本種を次のように説明しています。『いかるちどりヨリ稍小形ノ種類ニシテ、體ノ各部ニ赤褐色、ソノ全部ニ黒斑アリ、額ハ白ク白色ニシテ、嘴ノ基部ヨリ眼ヲ過リ耳羽に至ル黒斑アリ、背以下ハ凡テ灰褐色ニシテ翼ノ風切羽ハ黒ク、三列風切ノ外瓣ハ白色ナリ、下面ハ白色ニシテ胸ニハ鏽赤食ノ幅廣キ横帯アリ、其ノ全部ハ黒色ニ縁取ラル、嘴ハ黒色脚ハ灰色ヲ呈ス、翼長135mm、嘴峰ハ18mm、雌ハ雄ニテ黒色ノ部分ハ灰褐色ヲ呈シ、赤褐色部ハ赤味淡シ、又冬羽ハ雄ニモ黒色部淡ク、胸帯夏羽ノ如ク鮮明ナラズ、東部あじあニ分布シ、冬季ニハ中國・本邦(全國)等ヲ經テふぃりぃぴん・豪州等ノ地ニ至ル。』と解説しています。



画像 ところで、いつも名付け等の由来を調べている昭和7年(1932)の冨山房発刊「大言海」では千鳥に関連し『チドリ(千鳥)・チドリアシ(千鳥足)・チドリガケ(千鳥掛)・チドリガイ(千鳥貝)及びチドリグサ(千鳥草』などが記載されています。
この内、本来の「千鳥(鵆)」について調べますと『〔千ハ群飛スル意カ〕アマタノ鳥。多クノ鳥、モモトリ。モモチドリ。』また『交鳥(たがえとり:X型に交差するさま)ノ義、飛ブ状ヨリ云フ、鳴ク聲ヲ名トスト、鵆ハ鴴ノ異體ナリ但シ、玉篇ニハ「鴴、荒鳥」トアリ、ちどりハ國訓』、㈠水禽の名。冬月、多ク河海ノ上ニ群リテ鳴ク。飛ブニ回旋(ウネ)リルタル列ヲナス。鴫ニ類シ、鶺鴒ニ似テ小サク、頭、觜、蒼黒ニシテ、頬白ク、眼ノ後ニ黒キ條アリ。背ハ青黒クシテ、胸翅ハ黒シ、腹白ク、尾短ク、脛、頸(すね)黄蒼ニシテ、脚ハ三指ノミニテ、後指ヲ缺ク、種類多シ。海千鳥(呼潮)、河千鳥(水喜鵲)等アリ』とそれぞれ記述をしています。


画像  蛇足的ですがここでチドリアシ、チドリガケについても調べてみますと『千鳥足:千鳥ハ、前三指ノミナレバ、兩足を打交ヘテ走リ、歩ミノ亂(乱)ルルモノナレバ云フトゾ、㈠馬ノアシナノ、はらはらトシテ、千鳥ノ飛ブ羽音ノ如クナルヲ云フト。㈡路ヲ行クニ、右ヘ片寄リ、叉、左ヘ片寄リテ歩ムコト。歩ムニ兩脚ヲ左右ヘ打チチガヘテ行クコト。ヨロメキ歩クコト。(酔人ナドニ)』、後者、『〔千鳥掛:千鳥ノ足ニ後指ナシ、歩ム兩足ヲ打チチガヘテ行ク状ヨリ云フ、〕㈠左右ニ列座スル時ナド、斜メニ、第一右、第二左、第三右、第四左ノ如ク、次第ニ列ナルコト』と説明しています。名付けに拘り事典の内容から 和名は「飛ぶ状況と鳴き声(眼が大きく観える飛びながらチィ、チィと鳴く鳥)から付いて」いるようです??
画像 さて、本邦の現代汎用図鑑での英名は「Lesser Sand Plover」とか「Stegmann’s Mongolian Plover」の二つが使われていますが、どちらが適切なのか判りませんのでこれを探ってみます。そこで、フィールドを中心とした小林桂助さん著「原色日本鳥類図鑑P140:保育社発行、昭和31年」の生態内容では『シベリア東北部にて繁殖し、冬期はマライ諸島・インドシナ半島・ニューギニア・オーストラリアなどに渡る。』の解説もありますし、學名は「Charadrius Mongolus Stegmanni:カラドリウス・モンゴルス・ステッグマン(ステッグマンの蒙古地方のチドリ)」であると、こじつけて読めそうです。この図鑑の解説を基にするとシベリア東北部からマライ半島等への渡る途中、中央アジア内モンゴル地方で本種が発見され學名登録されたと想像ができます??

画像
  従って、英語名は「Lesser Sand Plover:小柄な砂場のチドリ」よりも「Stegmann’s Mongolian Plover:ステッグマンのモンゴル地方のチドリ」の方が適しているのではないでしょうか。

ここで、後趾を持たない小千鳥(コチドリ)の眼と脚の画像を添付しますが、眼球の大きさが顔全体との相対比較をしますとこちらの方が目立つと思います。また、千鳥足の歩み方(歩き悪い小石の上でよろけます??)を想像して観て下さい。さて如何??

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