キョウジョシギ(京女鴫)Turnstone 060

トピックス;『名付け方が判らない。』『和名に「シギ」が付いていますが中形のチドリです。』『羽模様は京上臈(きょうじょうろう)若しくは太夫(京女郎)のように美しいシギかも??』『英名は行動が名を表しています。』 『A Kind of Japanese Birds 』
  和名、きょうじょうしぎ:和漢字で「京女鴫」と書き、本邦では春・秋季に旅鳥として訪れてくれています。 美濃国から南東96キロ、隣県三河国吉田藩、紙田川河口で夏羽の「キョウジョシギ」と出逢いました。一見して上面の羽色は白・黒及び明るい栗色が混じった赤味が顕著な姿です。なぜ「京女鴫」として名付けがされているのか判りませんでした。?
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  英名は「Turnstone:小石をヒックリ返すチドリ」で行動が名を表しています。學名は「Arenaria Interpres Interpres(Linne):アレナリア インテレプレス インテレプレス)と標記しており、第一學名は17世紀初頭のラテン語「Harena」 から発生した英語「Arena (sand)」と第二學名の Interpresは行き来すると意味 されラテン語化したものとされています。どうも土質(Soil)と行動に関係がありそうです。
画像  名付けについてもう少し探りますと、「とある新聞連載記事」によれば名の由来は『京女鴫という。此れ美色によるか(本朝食鑑)のように美しい羽色によると云う説、鳴き声「ギョッ、ギョッ」をキョウジョ』と聞いたいう複数の説もあると解説しています。そこで大言海で「キョウジョ」を調べますと『京女郎(きょうじょろう)、京都ソダチノ女、美人ノ意ニ云ヒ、東男ニ對セシメテ云フ』は有りますが「京女鴫」はありませんでした。加えて、本邦現代汎用鳥図鑑での鳴き声の表現を調べますと『ギョギョギョ』とか、『ゲレゲレゲレ ケレケレケレキッキ』、『ゲッゲッ、ゲレゲレ』とそれぞれ表記されていますが、鳴き声を基に付けられているとはとても思えません!そこで京美人のように美しい羽色があることから名付いたとする説が有力のようです。此れは身勝手な解釈ですが女郎に戻り調べてみますと『京都の花街太夫を指しており、この鳥の羽模様がとても華やかさがあることから京女のシギ』と名付けたかもしれませんね? でも本邦では「花魁鳥(おいらんどり:エトピリカ)」と云う水鳥の種も観ることが出来ます。
画像  さて、昭和初期に改訂編纂を開始し戦後まもなくの1947年に発刊された「日本動物図鑑:北隆館発行でのシギ科は26種が記載されています。このP199「キョウジョシギ」の説明では『本種ハしぎト稱スルモ千鳥亜科ニ属シ、丈低ク嘴朽ち嘴ハ圓錘形ニシテ尖ル。本邦ニハ年2回多数渡来シ(所謂旅鳥ナリ)七・八ノ兩月及び四・五ノ兩月渡リノ最盛期ナリ、羽色・喉・上尾筒及胸以下ノ下面?白色ニシテ、額及ビ下嘴基部ヨリ後方ニ各1條ノ黒條出デ合一シテ胸ノ大黒班ニ連絡ス. 脊ニハ栗・黒・白色ノ不規則ナル班アリ. 尾ハ 白色ニシテ先端?キ黒帯終ル. 嘴ハ暗黒色、脚ハ黄赤色ナリ. 冬羽ハ栗色部少ク、黒色ノ部分ノ羽ハ白縁ヲ有ス、本種ハ分布極メテ廣キ種類ニシテよーろっぱ・あじあノ北部・あらすかノ西部等ニ繁殖シ、冬季ハ鷗州ノモノハ北あふりか、あじあノモノハ印度洋沿岸及ビさんどゐっ島ヨリにゅーじらんど等ニ.北米ノモノハぺるー・ちりー等ニ渡ル.樺太ヨリ台湾迄各地ニ多数渡来ス.』と解説していますが、他のシギ・チドリ類の解説と異なり部位(翼長・嘴峰等)の部位寸法の記載がありません。京女シギを捕獲することがよほど難しかったかもしれませんね??
画像   ちなみに実業家の傍ら在野の鳥類生態学者の小林桂助さんの「原色日本鳥類図鑑(1956年保育社発行)」P134では嘴峰は20~25mm、翼長146~162mm、尾長57~69mm、跗蹠23~26mmと記述しています。同じく「鳥類生態写真集(北隆館)」で渡来時の生態についてもう少し詳しく説明しています。それは『砂泥地や小石原の海辺または岩礁上などに集まることが多く、水際に沿って歩行し嘴を小石の下に入れて石をはね起して、石の下にかくれている虫類を食す習性のあるは英名のTurn stoneの名称の示す通りである、飛翔するときには一勢にキリキリキリッとなき、水面上を低く飛ぶが、長距離を飛ぶことなく再び近くの岩礁上に下りる。胸に幅広い黒帯があって腹部の白い美しい鳥である。飛翔時には腰の白色部と翼の白帯とが顕著である。』記述しています。本邦でのシギ・チドリ類は繁殖期(夏羽色)には著しく冬羽色と換る種類も多数あり通過してくれています。岸辺から離れた所で餌を啄んでいても、その特徴を種類特定の判断(図鑑を片手に?)材料となります。
画像   一方、イギリスで発刊している鳥図鑑「RSPB Birds of Britain and Europe(Rob Hume著)」では、この「Turnstone:キョウジョシギ」をP153〇で調べてみますと、『While most waders like soft ground, chiefly mud or sand, the Turnstone is equally at home on rocks, although sandy beaches with a tangle of seaweed, shells, and small stones at the high₋tide marks are ideal for it.:渉禽類のほとんどは柔らかい地面、多くは泥土や砂土が好きである、同時に、キョウジョシギは砂利の上を棲家にしているとは云え、潮の満ち引きが多く存在し沢山の海藻、貝類、そして小砂利のある砂質の海岸、其処が申し分ない所である。
『It makes a good living searching through such debris, which is very rich in small invertebrates and regularly refreshed by high tides. Turnstones are typically noisy, active, and often quite tame.: そのような有機堆積物をあちこち探すことにより良い生体を作る、そしてそれは小さな無脊椎動物も沢山おり、満ち引きよりいつも回復する場所.キョウジョシギは典型的に騒がしく、活発で、しばしば、すっかり慣れている。』

画像『Occurrence 出現地):Breeds on rocky around Scandinavia, At other times, on sea coasts of all kinds, from open mud to rocks, but especially hard coasts and gravelly tidelines. Occasional migrants turn up inland but soon move on. .:スカジナビア周辺の岩場で繁殖し、それ以外の時は、開けた泥土地から岩場までのあらゆる種類の海浜海岸沿いる、しかし、特に荒々しい海岸や砂利の多い波打ち際など、時折、思いがけなく内陸へ遣ってくるけれども直ぐに移動する。』と説明しています。

 そこで、ヨーロッパでの出現場所図を添付しておきます。

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