アトリ(Canary & Finches in Europe)

トピックス;『歌を忘れたカナリア(錦糸雀)はアトリ科ですよ!!』『カナリアは鳴声、色彩、及び、體の形の良さを求め別目的に品種改良を行われたらしい??。』『アトリ類は食べ物の種類によってその嘴等の形が強く決定しています??。』『美濃国、木曽川笠松河川敷地に訪れてくれた「紅ヒワ」は軽業(アクロバティな)鳥と呼ばれています!?!』  画像

世界のアトリ科の鳥の中には、私たちがよく知っている家禽鳥のカナリアが存在します。
この鳥はコロンブスが、北アフリカ西方の大西洋上の旧スペインの植民地(スペインカナリア諸島自治州)、カナリア諸島に立ち寄りアメリカ大陸探検へと出航したとされており、16世紀頃からヨーロッパへ輸入されて飼い鳥の一種として改良淘汰されたものでヨーロッパではFamiliar Birds(馴染み鳥)で知られています。 

画像 では、このカナリアを1947年発刊の北隆舘(改訂増補「日本動物図鑑、第二部、外国産動物集彙(P1821)」で調べますと、『原産地はアフリカの大西洋側カナリー群島なれど、現今は世界各地に飼養せられて繁殖す、野生の原型のものは我国アヲジのごとき色彩なせど、飼鳥として養うふものには、かかる色彩のものなし、我国には古くより輸入せられ、最も普通の飼鳥の一つなり、この鳥は飼養によりて多くの變化を生じ、體形・羽毛の形等の差異は枚挙に遑(いとま)あらず、鳴聲を主とするもの・色彩を愛づる(可愛がる)もの・羽毛の形の奇なるを喜ぶもの・體の形のよきを愛づるもの・挙動の興味を主とするもの等それぞれの目的により種々の品種あり』と記述しています。ですから現代では、歌を唄えない「カナリア」も存在するようで、このようにカナリアは世界の皆さん方によって品種改良されたアトリ科の鳥と云えます。
画像 なお、図鑑の中の諸外国産動物集彙の解説者,古賀 忠道(1903~1986)さんは、本邦での「野鳥」と云う概念を取り払い、動物園でしか観ることの出来ない(園禽類??)27網73種の鳥類ついて記述しています。上野恩賜公園動物園(上野動物園の前身)の「初代園長」に1937年に就任し、それまでに無かった園長制度設立とともに動物と人間の係わり合いを高める様々な試みを展開したお方です。

画像 話を変えまして、英国の鳥図鑑「RSPB Birds of Britain and Europe」Rob Hume著ではイギリスとヨーロッパ大陸の中でよく知られ観察ができる鳥類は330種とレアー種230種の合計560種以上の解説があり、このうちFinch(アトリ科)、ヒワ類は16種が掲載されています。P355にFinch(ヒワ)類の総括的な説明がありましたので、ヨーロッパでの棲息を探ってみます。
画像 この記述内容は『There are two main groups of finches, the Fringilla species (Chaffinch and Brambling) and the Cardueline finches, The Chaffinch and Brambling are clearly closely related, their different colours arranged in very similar patterns, ; they have the same basic shape and behavior, and frequently mingle in winter:アトリ科の鳥にはアトリ類とフィンチ類には主要な二つのグループがある、ズアオアトリ(Chaffinch:北アフリカアトリ)とアトリ(Brambling:ヨーロッパアトリ)は明らかに密接に関連している、非常に類似したパターンの中で異なった色が配置されている。彼らは同じ基本的な形状をしている、同じ振舞いをとる、しばしば、冬季には入り混っている。』
画像 『The others, however、are a very diverse group. Their shape and behavior are strongly determined by their food. The crossbills have remarkable beaks with crossed, hooked tips, specially adapted to extracting seeds from conifer cones. The Hawfinch has a massive bill for cracking open tough seeds and stones, such as olive and cherry, while the Bullfinch has a softer、rounded bill for manipulating buds and soft fruits.:しかしながら、一方では非常に多様な種類の集団であり、彼らの姿形や振舞いは食べ物によって強く形を決定する, イスカは目立った交差した嘴、鉤状の先端を持っている、針葉樹のマツカサなどから種を抜き取るのに特に適している、シメは堅い種子や果実の核(タネ)を割るために、ガッシリした嘴を持っている、ところが一方、ウソはオリーブやサクランボのような蕾や固くない小果実を巧みに操るためにより柔らかい、丸い嘴を持っている、』

画像 加えて、『The Greenfinch has a big bill, used for dealing with strong seeds and for tearing open tough fruits such as hips, while the Goldfinch and Siskin have delicate, pointed bills for extracting seeds from fruiting plants such as thistles and from cones of trees such as larch and alder. Some species, such as the redpolls, are acrobatic and light enough to feed while perching on plants, while others are much less agile and feed while standing on the ground by pulling seed₋heads down with their bills. 画像
:カワラヒワは大きい嘴を持ち、堅い種を処理するために、そして、お尻のような割れ目がある実を裂いて開けるために使っている。ところが一方、ゴシキヒワとマヒワはアザミのような実、及び、カラマツやハンノキのような樹木の球果がなっている植物からの種を引き出すため、造りが精巧で、とがった嘴を持つ。
ベニヒワのような種は、枝葉に留まって餌を採るのにとっても曲芸的で軽量である。ところが一方、他の鳥たちはそれほど身軽ではないから、同時に、彼らの嘴で地上に立っている種子のある頭状花を引き下げて餌を採る。』と記述しています。

画像 及び、『Most finches are gregarious but flock behavior varies、; Chaffinches from loose aggregations, while Twites, Redpolls, Siskins dash about in flight in tight, coordinated parties. : ほとんどのアトリは集団を好むが、群れの振舞い方は様々である, ズアオアトリは大雑把な群れを形作り、一方、キバシヒワ、ベニヒワ、マヒワは協調性がある集団で、飛翔中、空間に隙間の無いくらい突進する。』と解説しています。
画像 ここでは、数年来の厳冬(2015年)の木曽川笠松河川敷地に遣って来てくれたベニヒワ(Redpoll)の画像を添付しました。







ところで、「RSPB Pocket Birds of Britain And Europe(Jonathan & John)Pocket Birds」 P47 のRedpoll(ベニヒワ)を観ますと次のように解説しています。
『The Redpoll is a very small, active、agile finch that typically feeds in the treetops in noisy、well co-ordinated flocks , often with Siskin. Usually quiet while feeding, it betrays itself by its staccato, chattering flight calls as the flocks move between the trees. It may also gather fallen birch seeds from the ground, and even feed in weedy fields alongside Linnets.: ベニヒワは非常に小形で、活発、軽快なヒワで典型的な梢で騒がしく餌を採る、かなり組織化された群れ、大抵はマヒワと一緒に餌を食べている間は静かである、ベニヒワは途切れ途切れの鳴声を漏らしている、群れが樹々の間を移動しているとき、飛翔中は早口で鳴く、それは地上から枯れ落ちた樺の種も集めるかも知れない。そしてムネアカ科ベニヒワ属(Linnets.:雄は胸と額が赤いヒワ鳥)などの鳥と一緒に草の生い茂った処で餌を採っている。』
画像 また、Pocket Birds P46 、Siskin(マヒワ)では, 『A specialist at feeding on the tree , the neat, slender Siskin is particularly associated with conifer such as pines and spruces. It usually feeds high in the trees, displaying tit₋like agility, and in spring the males often sing from treetop, In winter , Siskins forage in flocks, often with Redpolls.;
枝葉の上で餌を採る専門家、小奇麗でホッソリしたマヒワは特に、松の木とトウヒ(唐檜)のような針葉樹と密接に結び附いている、常に、樹木の高いところで餌を採っている。 身軽にカラ類の様にすばしこく誇示行動をする、春には雄は、時折、梢の天辺で鳴いている、冬季、マヒワはベニヒワと一緒に集団で餌をあさっている。』

画像 次にP51のBullfinch(ウソ)は『Heavily₋built, rather sluggish, and often hard to see as it feeds quietly in dense cover, the Bullfinch is unmistakable when it emerges into the open, The male is a striking sight, with his bold red, grey、and black plumage and bright white rump. Generally shy, its caution may be warranted, because it is often treated as a pest due to its taste for soft buds of fruit trees. It is seriously declining in some regions. : ズッシリした体形で、どちらかと云えば穏や、しばしば、静かに奥深いところで餌を採っているので見つけるのに困難でもある、ウソが開けたところへ出てきた時に見間違いはない、雄は人目を引くように観え、目立った赤色、灰色及び、黒の羽毛、そして、明るく白い腰である、概して物に驚きやすく、一般的に、用心深く、その注意深さは多分当然のことかも知れない、なぜなら、しばしば果樹の柔い芽を採るため有害動物として扱っているからだ、一部の地域では深刻に減少している。』と解説しています。

画像 以上のように、英国王立鳥類保護協会(Royal Society for the Protection of Birds)の発刊している鳥図鑑を基にイギリスやヨーロッパ大陸でのアトリ類の棲息状況を調べました。彼らの棲息状況を少し理解できそう!?? 感謝!感謝!
しかし、本邦の現代汎用鳥図鑑ではアトリ類の個別種類の解説と画像が主体ですのでFinch類の体系的、総括的に解説した図鑑はほとんど見当たりませんでした。


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