ギンムクドリ(銀椋鳥):Silky Sterling 観察記

トピックス;ギンムクドリ『 どうして! 中国東南部の大陸にお棲みの方が迷鳥になって本邦へ遣ってくるのでしょうかね??』『和英名はRed-Billed Sterling よりSilky Sterling :絹のようなムクドリ“(銀貨)”がお似合の様です!』『ギンムクドリにとって冬場の餌場・隠れ場(塒)・水飲み場の三場所が確保されています!』『迷鳥となる要因は「気象条件」や「鳥友学園のお連れ様の条件」によるのかも?』
画像 和名「ギンムクドリ」:漢字では「銀椋鳥」と書き、本邦では迷鳥とされています。大きさはムクドリとほぼ同じで中国大陸の留鳥と云われています。
尾張国木曽川左岸域の愛西市地内でここ数年冬季にご逗留していると云うお話を聞き、鳥友学園のお方に連れて頂き初めてご尊顔を拝しました。
ギンムクドリが過ごしている処は、集落に近く人家の建物に挟まれた畑でそこにはミカンやキウイフルーツの樹木があります。昼間はスズメ、ヒヨドリ及びムクドリの仲間たちと蒔き餌さを貰いながら過ごしています。画像後方のムクドリの大きさと、ほぼ同じように観えますよね!??

画像 話を少し変えまして、今から62年前、実業家の傍ら在野の鳥類生態学者の小林桂助さんの「原色日本鳥類図鑑(1956年保育社発行)は「コバケイ図鑑」の名と親しまれており、この鳥類図鑑P181でこのギンムクドリの棲息について次のように説明しています。
 『生態:日本では迷鳥として南部琉球の西表島・石垣島・与那国島にまれに飛来するほか、石川県舳倉島(1981年4月)で記録されたことがある。中国では中央部から南部にかけて留鳥として生息し、冬期香港では稀でないが台湾からの記録はない。生態はムクドリに類似し、ムクドリに混じっていることがある。分布:本州・南部琉球(迷鳥)』
また、『形態:ムクドリ大。嘴峰26㎜、翼長118㎜、尾長60㎜、跗蹠29㎜、頭頸部と胸は白く、背、腰、胸以下の下面は淡灰色。翼は黒く緑色光沢を帯び大形白斑あり、尾は緑色光沢のある黒。嘴は橙黄色で先端黒、目は白く、足はオレンジ色』と記述しています。

画像 この小林桂助さんは著書『鳥類生態写真集(北隆館:1958)』や『エコロン自然シリーズ「鳥」(保育社:1996))』を発行しています。ちなみに、小林さんの収集した標本類は「兵庫県立人と自然の博物館」に寄贈され、「鳥に魅せられて-小林桂助氏の足跡とコレクション研究」として展示されているそうです。
では、現代の汎用鳥図鑑ではどのようにこの鳥の部位特徴を解説しているか引き続き調べてみましょう。『雄は頭部が淡黄褐色。嘴の基部は赤く、先は黒い。足は橙褐色。後頸・背・体下面は灰褐色あるいは青灰色。初列風切基部に大きな白斑がある、腰と下尾筒は灰白色。虹彩は暗褐色、しかし、雌は全体に褐色味が強く、後頸から背はやや色が淡い。』と記述しています。鳥の色目、色彩や鳴き声等を表現することは物凄く難しいですね!

画像 突然ですが、ここで少し学名を調べてみますとギンムクドリの學名はSturnus Sericeus  (Gmelin) スターナス セリセアス(ゲメリン)で、第一學名のSturnus はラテン語で“小さな星”を意味します。第二學名の Sericeus は電子英和辞書によればラテン語の“Sericum:絹のような光沢のある”を意味しているみたいで、英語ではSilky”ですね!和名と共に體の色具合が名を表しているようですが、本邦現代汎用鳥図鑑では英名をRed-Billed Sterling”赤い嘴のムクドリ“と記述している書も有り、和英名を「赤い嘴」と名指していますが、私たちが超接近しても、この小さな嘴基部の色目を確認することは至難の業です。やはり、和英語名は遠くからでも全体が判別できる”Silky Sterling :絹のようなムクドリ(銀貨)”とした方が無難なようです??
画像 さて、再度、現代の汎用鳥図鑑に戻りまして、『棲息分布は中国南東部に分布し、一部はベトナム北部で越冬する。日本では少ない冬鳥または、旅鳥としての記録がある。記録のほとんどは日本海の離島や南西諸島からのもので、特に与那国島や石垣島では、毎冬、越冬している。本州・九州・伊豆半島でも記録がある。』及び『棲息場所は農耕地・草地・林緑・人家付近。』と記述しています。
画像 Web情報によりこの与那国島の1・2月の最低平均気温を調べますと摂氏16度程度、香港の最低平均気温は摂氏13度前後です。

  では、1・2月の名古屋の最高平均気温を調べますとの摂氏10度前後ですので結構、尾張国は寒いかも。
 一体どうして棲息が中国南東部を中心とするギンムクドリが本地区へ迷鳥になり渡来した理由を手前観(身)勝手に考えますと、一般的に大陸生まれの鳥類は繁殖期にその多くが中国東北部(オホーツク)側へと北上して過ごします。その結果、数年前, 帰省の折りに同僚と離れ、他の群れと混じり迷鳥になり本邦へ渡来し, それ以降このムクドリ鳥友仲間と一緒に過ごしているのかも??
例えば、中国東北部・朝鮮半島・ウスリー地方などで繁殖する「コウライウグイス」が台風の影響により2017年8月上旬から9下旬の40日間ほど本邦美濃国長良川の河川敷に迷鳥として遣って来てくれていました。このように迷鳥となる要因は「気象条件」や「鳥友学園の連れ条件」によるのかも知れませんね?? 

画像 話を戻しまして、今回のギンムクドリの飛翔行動を観察していますと、餌の少ない冬場を主に4~5羽のムクドリの集団と一緒に過ごしているようで、この場所には大型農機具の倉庫があり建物により北西寄りの風(冬季の伊吹おろし)を遮り、太陽が照っている日は日射方向によっては「日向ぼっこ」が出来きそう、かなり暖かく感じる場所かもしれません。
また、家主さんからは積極的、かつ、十分に撒き餌さを貰っているみたいですし、一時避難場所、隠れ家や塒の存在です、建物に挟まれ畑のミカン樹木やキウイフルーツ棚がありますし、採餌を共にしているスズメ・ヒヨドリ、ツグミなどが真先に危険を察してその場を離れる行動を起こしてくれて、ムクドリたちは一刻、樹木等へ移動した後、隣家の枝葉の密集している屋敷林に一目散に逃げ込んで待機しています。静穏になるとスズメたちが何事もなかったように最初に舞い戻り、ギンムクドリは隣家の樹木から漸くして舞い戻ってきます。どうやら、隣屋敷の林緑が越冬期の「隠れ・塒」場所になっているようです。もう一つは、地上には雨水の溜った発砲スチロール箱もあり、水飲みや水浴をしていました。この越冬場所は、餌場・隠れ家(塒)・水飲み場の三場所(Birds need three Essential things, 冬季の鳥の必須三点セット)が身近に確保されているようです。

 ところで必死に隠れ家?に戻るギンムクドリの体長を確認しますと、背後のブッロクの長手寸法は39㎝で飛翔時の尾羽から嘴先端までの長さは, 60%位と思われますので体長は24㎝かも???  
  
平素よく観る本邦でのムクドリの過ごし方は大群となり、春、及び、秋にかけては畑に舞降りて害虫を食べてくれる有益鳥ですが、晩秋から春先にかけては柿の実や無花果(イチジク)を代表とする晩秋果実や春先野菜の若葉などを喰い荒らすとして困りもの鳥に変身します(生きていくために糧を求めているんでしょうね!)。 このギンムクドリも本邦滞在中は有害鳥にならずに無事に生まれ故郷に戻って貰いたいものですね!!なお、正面翼開画像を提供して頂いたお連れ様に感謝!感謝です。

  なお、昨年八月、迷鳥『コウライウグイス(高麗鶯):Black-naped oriole 』を観る機会があり、『コウライウグイス観察記』として「カ行の鳥」としてブログアップしております。是非、ご覧賜りますようお願いします。


















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