ハチクマ(蜂熊・八熊): Honey Buzzard 73-2

トピックス;ハチクマ『Honey Buzzardを和訳しますと“ハチミツを喰うノスリ”とされ?どうも、土中の巣をを趾で掘り出し“主に蜜蝋の中の幼虫や、ハチの巣の中の蜂”を一緒に喰う:Bee-eating Buzzard”の方が良さそう!』『子育てのため栄養価のある餌を与えるためかも!』『秋季は、運がよければ岐阜水道山展望台でもタカ柱を観ることが出来ます??』
和名「ハチクマ」漢字では「蜂熊、又は、八熊」と書きます。改訂増補「日本動物図鑑」1947年北隆舘発刊(P152)では『蜂(幼虫)を好んで食べる行動をとる、尾が八斑様姿の熊(大きい)鷹の略(ハチクマタカ)』として名が付いているそうです。
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  今回は、若干、話を変えまして英国の鳥図鑑「RSPB Birds of Britain and Europe」Rob Hume著の(P105)中でヨーロッパ大陸の「ハチクマ」について解説していますので棲息状況を探ってみます。
その図鑑の内容は『Not a true buzzard at all, this is unique raider of wasp and bee nests, even walking about on the ground and digging out wax and grubs with its feet.
It is secretive when breeding and more easily seen on migration, as it concentrates on shorts sea crossings over the Baltic and the Mediterranean on its way to and from tropical Africa. Exceptionally variable in colour and pattern, it requires careful observation for positive identification.:
  全く、本当のノスリ属ではなく、これはスズメバチとミツバチの巣への大変珍しい侵入者である。それどころか地上付近を歩き、且つ 蜜蝋や幼虫を趾で掘り出している。繁殖時には隠れて知られることなく、それは熱帯アフリカへの行き来の途中、そしてバルト海や地中海の狭い海上を集中して横断しているときなどの渡りをする時に、より簡単に観られる、滅多にないことだが,色具合と羽模様が非常に異なることがある。それは種類を明確に同定するために注意深く観察することが必要となる。』と説明しており、本邦でも餌となるクロスズメバチやミツバチの巣が地中や木の茂みの低い位置に限られていると云われており、彼らの繁殖時の場所は人目に曝されている時期や機会も少ないと思われます。
画像   次に、『VOICE(鳴声は): Infrequent whistling peer-haa, pee-ee-aah. たまに、口笛のようにpeer-haa, pee-ee-aahと吹く』
『NESTING(営巣は): Small platform of sticks and greenery in tree. often on old crow’s nest; 1-3 eggs; 1 brood;  April- June,:樹木の中の葉っぱと枝で出来た小型の壇(一段高い台)で、しばしば、カラスの古い巣、一腹;1~3個の卵、繁殖;4~6月 』
『FEEDING(餌場は); Eats wasp and bee grubs, wax、honey, adult insects, and pupae, and small mammals and reptiles. : スズメバチやミツバチの幼虫、蜜蝋、蜂蜜 成虫、及び、 蛹(さなぎ)そして、小さい哺乳動物と爬虫類の動物など』  

画像  また、『Occurrence (出現場所):Widespread throughout Europe except in far N Scandinavia , and Iceland ; rear breeder and migrant in UK .  Occupies extensive forest or well-wooded hilly country, arriving in April, leaving in September. Migrants cross Mediterranean and mountain region on regular routes. : 遠い北スカジナビア半島、及びアイスランドを除くヨーロッパ全土に広がっている;イギリスへの渡りや繁殖は稀で、広範囲な森、若しくは、豊かな林のある丘陵地を占めている、四月に渡来し、九月に去っていく、渡りのハチクマたちは地中海や山岳地帯の通常のルートで行き交う。』
 画像   なお、Web情報によれば欧州での移動距離は北緯55度からアフリカ大陸の北緯15度までの間で4000km程を往復していることになります。 
加えて、『Bold Pattern(目立つ模様);The underside of most Honey Buzzards is heavily spotted and barred but the pattern varies greatly and some are much plainer. : 殆どのハチクマの下面は太い斑点と縞模様があるが、模様は大きく異なる、一部は余り目立たないものもある。
この鳥の「Key data」として『Length(大きさ); 52-60cm』、『Wingspan(翼開長); 1.35-1.5m』、『Weight(重さ); 600-1100g』、『Lifespan(生存期間); Up to 25years;~25年間まで』『Social(群れの成り立ち):Migrates in Flocks(集団での渡り)』『Status(棲息情勢) : Secure (安定している』
加えて、部位特徴として『頭頂部をDark head(Often whiter on Juvenile : 薄黒い頭部(たいてい、幼鳥はより淡色)、眼をYellow eye (Dark on Juvenile) : 黄色眼(幼鳥は薄暗い)胸下面部はTiger‐striped Underparts :トラ縞模様の下面、尾羽を『Three dark bands on Tail:尾羽に三本の黒い横帯』
及び、飛翔時の特徴として『Wings held flat or only slightly raised : Flutters wings high over back in unique display flight ; 主翼を水平に保持、若しくは、僅かに上げる:特徴的な誇示飛行として、翼をヒラヒラと高くする』 とそれぞれ解説しています.
  
 画像   ところで、上記のヨーロッパの「ハチクマ」の學名は二名法のPernis Apivorus (Linne 1758 )の名付けはリンネさんです。英名はHoney Buzzard で“ハチミツを食べるノスリ”ですが、繁殖、養育期の大本命は「蜂蜜そのもの」を食べるのではなく、其の中の幼虫を食べているとされており行動が名を成しています。日本のハチクマの學名はPernis Apivorus Japonicus (Kuroda) ぺルニス エイピボラス ジャポニカス :このうち第一學名はラテン語で“タカの1種”を意味し、第二學名のApivorusは“ハチをむさぼり食う” 第三學名のJaponicus は“日本の”と意味され、本邦での名付け親は黒田長禮(くろだながみち)さんです。
画像   ここで再びWeb情報のお力を借りて、英名(Honey Buzzard)に関して調べてみましょう。『Despite its English name, this species is more closely related to kites of the genera Leptodon and Chondrohierax than to true buzzards in Buteo. The binomen is due to Linné. It is derived from Ancient Greek pernes περνης, a term used by Aristotle for a bird of prey, and Latin apivorus  "bee-eating ", from apis,  "bee" and -vorus, " -eating".  In fact, bees are much less important than wasps in the birds' diet. :英語名(Honey Buzzard)にもかかわらず、この種は真のノスリ(Buteo)よりもLeptodon(レプトドン)とChondrohierax(コンドロハイラック)の属のトビ(タカ科トビ属)に密接に関連している、 二名法(学名)はリンネによって与えられたもので。 それは古代ギリシア語pernes「περνης」(タカの一種)から由来する言葉で。これ猛禽の鳥が獲物を捕るアリストテレスによって使われた用語である, apis- vorusは "bee"と "-eating"のラテン語のapivorus(ハチをむさぼる)"bee-eating"、を指し、事実においてミツバチはこの鳥の食生活においてジカバチ・スズメバチ科よりもさほど重要ではない。』と説明もありました。嘗て、ハチクマが蜂の幼虫を貪り食う採餌状況の判るTV番組で映し出していまいした。
画像    突然で話が変わりますが、皆さんご存知のヨーロッパで繁殖したコウノトリも冬季には同様にアフリカ大陸へと渡ります。この渡りルートもWeb情報で作成しましたので参考に添付します。このコウノトリの棲息移動分布を調べてみますと、棲息区域(Breeding Range )は主にスペイン・ポルトガル、及び、ヨーロッパ中央区域で繁殖(N35~50度)して冬季に向かって地中海を渡ります。その渡りルート(Migration Routes)は、西側の一番狭いジブラタル(Gibraltar 約15キロ)を渡り、セネガル・ニジュル川流域の東西で北緯(N)10~20度の範囲と、東側ではイスタンブール(Istanbul. 約10キロ?)を渡り、ナイル川、及び、白ナイル川流域を遡りアフリカ大陸を南下する主に2ルートがあります、その後, 東側ルートは 南緯(S)10~20度の範囲のビクトリア湖・タンガニーカ湖、及びマラウイ湖へのルートなども有ります。それぞれハチクマ類と緯度的には同様な地域において越冬していることが判ります。渡り鳥にとって『常に、餌・水飲み場・営巣場所、及び塒の確保、の四点セット(A regular supply of food and water, a place to nest, and somewhere to roost at night.)』 が必要です。
 ところで、渡りをする鳥類の皆さんは「同時期、同ルートで皆んなで渡るしか無い!」と考えます。
 
  画像    東南アジアでも、これは渡り鳥ルートの追跡研究者、樋口広芳さんが「鳥・人・自然:東京大学出版(2013)」P130~132中でハチクマの渡りの習性について2003年以降、四十個体以上の渡りを衛星追跡し、渡り経路を詳細に明らかにしています。 特に、2003年長野県安曇野で追跡調査開始した「鳥名:あずみの君」の秋の渡りを次のように記述して、『このハチクマはクロスズメバチなどのハチ類の卵や幼虫などを主食にする』 『渡りをする習性をその食習性と明らかに関連している。両生類・爬虫類や昆虫類は、日本のような温帯地域では冬のあいだ地上から姿を消す一方、春や初夏に大量に出現する。サシバもハチクマも、この食資源を求めて南へ北へと季節的に往復移動するのである。』、『本州の中~北部で繁殖したハチクマは、九月中下旬から十月上旬に本州から九州へと西に向かう。九州西部の五島列島などを飛び立ったのち、東シナ海約700キロを越えて中国の揚子江河口に付近に入り。』と記述しています。 
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ここでは秋口に東南アジアのティモールなど北緯(N)10°~南緯(S)10°度地方へ渡り、冬季を過ごし春に戻って来ます。ちなみに、この年の秋ルートの移動総延長距離は9,585㌔、所要日数52日で一日平均移動距離は183㎞と判りました。
ところでWeb情報によれば、一般に、スズメバチの出現は気温(最低気温20℃が境目とか??)に深く関連すると云われています。「あずみの君」繁殖場所に近い安曇野地方(長野県松本気象台、6~9月:1981~2010年、20年間)の平均気温を観ますと19.9~24.7℃でした。例えば、直近の2018年では20℃を連続的に超えた初日は6月24日でした。また、20℃以下を記録した最後日は9月11日で、この間、概ね80日間でスズメバチの幼虫の力を借りて雛を育て、秋の渡りに備えたことになります?? ちなみに、ハチクマの帰省先のティモール(南緯10度)の首都『ディリ』の月別気温は11月から3月までの平均月最低気温は20~24℃(Web情報)でした。同様に、コウノトリの帰郷先の北緯16度のアフリカ、セネガルの平均月最低気温は23~25℃でした。
 
 画像 さて、さて、話が飛翔しすぎましたが岐阜水道山展望台では秋季のタカの渡りの観察が出きます。ここで偶然、ハチクマの画像にツバメ君が一緒に入ってくれ翼開長比較が出来る画像を作成しましたので添付します。
また、2018年の水道山での秋季(9/2~10/31)のタカ類の渡りの総数は6703羽でハチクマ807羽(12%)は一割強で、他にサシバが2337羽(35%)、ノスリ2950羽(44%)、ツミ321羽、その他288羽ですが、この上位三種を合わせると91%を占めていました。

なお、2019年春季の東行きは子供の日に初認された模様です。









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